Category
風景や人物写真とは異なり、動物を被写体とした撮影はなかなか難しいものです。中でも特に難しいのが人間に慣れていない野生の動物を撮影する場合です。野生の場合、近づきすぎてしまえば警戒心を持たれ逃げられてしまいますし、季節や場所によって表情は様々に変化します。
いきなり撮影を開始するのではなく、まずは被写体となる動物をよく観察することから始めてみましょう。活発に行動する時間帯はいつなのか、何を食べるのか、どのような地形を好むのか、季節によってどういった行動をとるのか、ひとつひとつの情報がその被写体を上手に撮るための材料となります。
また、図鑑や関連書籍を合わせて読むことも大事なことです。優れた動物写真家の中には、生物学者よりも博識な人というのも決して少なくはありません。被写体のことをよく学ぶことで、どう撮影したら被写体が輝く写真が撮れるのかを彼らは知っているのです。
そして大事なこととして、野生のものは周囲の自然があってこそ意味を持つことを忘れてはいけません。例えば被写体に鳩を選らんだとして、全身が写るだけのアップで撮影するよりも、背景に森が広がり緑に囲まれたところで撮影をすれば、それだけでただの鳩にも物語を持たせることが出来ます。
どういった自然環境の中で暮らしているのか、それが伝わるような撮影を心がけることも重要な要素なのです。